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2020/02/22私の五輪の楽しみ方③

私の五輪の楽しみ方③
北京五輪陸上・走り幅跳びで出場
井村久美子さん
レース後の感情表現に注目


鈴鹿市と亀山市で五輪にゆかりのある人らに見どころや競技の魅力、裏側を聞く特集『私の五輪の楽しみ方』。3回目は2008年に開催された北京五輪陸上・走り幅跳びで出場した井村久美子さん(39)=鈴鹿市=に聞いてみました。

―競技を始めた時期やきっかけは
祖父や父などが陸上選手で、祖父の活躍が載った新聞などを小さい頃に見ていて、小学生低学年から自然に陸上を始めていました。
―競技の魅力は
勝つため、記録を出すために考えて、練習して、結果が出たり失敗したり。緊張感を受け止めて結果を出し、やり終えた後の達成感が魅力です。
―東京候補の注目選手は
走り幅跳びは世界陸上ドーハ大会で8位入賞した橋岡優輝選手。国内外問わず安定した記録を出せる力があります。私が記録更新をするまで、橋岡選手の母親直美さんが幅跳びの中学記録を持っていて、憧れであり、目標でした。陸上全般としては男子の4×100㍍リレー。誰が選ばれ、誰が何走になるのかなど、注目度が高いですね。
―気になる他競技は
卓球の女子です。うまく世代交代をしてきていることや競技以外でのかわいらしさがある半面、競技になると真剣な表情で取り組む姿のギャップに魅力を感じます。
―五輪で感じたこと、楽しめたこと
出場が決まってから大会が始まるまでの注目、プレッシャーの大きさがすごかったです。選手村では普段、会うことのできない別競技の選手と話すことができ、食事やトレーニング、プレッシャーへの対処など、共感できたり、交流できたりしたのが楽しかったです。
―読者への五輪の楽しみ方の提案を
それぞれの競技のスタート前・レース・インタビューの表情などを見て、「自分だったらどう思って臨むかな…」と照らし合わせて見てほしいですね。トップアスリートでも不安を感じ、それを受け入れて本番に臨んで、終了後にはプレッシャーから解放されます。レース後は、人間としての感情が素直に出るところなので言葉一つ一つに感動をもらえると思います。
―五輪を目指す若者、スポーツを長く楽しむ人たちへのアドバイスを
今、主宰する運動教室(イムラアスリートアカデミー)で子どもたちに「たくさん失敗しても良いよ」と指導しています。それを「早くしなさい」「何でできないの」と指導者の感情を押し付けると、「挑戦しようとしたら怒られるから、やめておこう」と練習への一歩が踏み出せなくなります。失敗することはやり慣れていないだけなので、上手になる方法をじっくり考え、実践して上達していく事を楽しんでください。

次回は陸上マラソンの石川末廣さんです。

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