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2019/12/14福祉機器コンテスト優秀賞

困っている人の手助けに
桜島町の上野さん


鈴鹿市桜島町7の非常勤職員上野清見さん(76)が考案した自助具『ロック機能付リーチャー』が福祉機器コンテストで優秀賞を受賞しました。「賞を通じて器具の存在を知ってもらい、困っている人を助けられたら」と話しています。
昨夏、勤務する津市の県身体障害者総合福祉センターの利用者から、落とした物を拾いたいとの要望を受け、制作することに。
まず、手の届かない所にあるものをつかみ取ったり、たぐり寄せたりするための棒状の道具『リーチャー』に着眼。つかむためにレバーを握る操作が一般的な道具だけに、手を握るのが難しい人のことを考慮しました。
道具上部の取っ手を両手のひらで挟む動きで下部の挟み口が開き、上部のボタンを押して拾う物を固定。引き上げる腕力を考え、道具の中央部に手を添える取っ手を2カ所設置。下部の挟み口が手元に来やすいようにしました。
コンテストは日本リハビリテーション工学協会が主催し、機器の有効性や独自性、実用化の可能性、経済性、コストなどを基準に審査。機器開発部門に19点、学生部門に24点、合わせて43点の応募がありました。
使う姿が見えてくる実用性、仕掛けも身近な物で安価に作成していたことなどが評価され、最優秀賞は逃しましたが、優秀賞2点の中の1つに選ばれました。
20年ほど前から自助具の制作に取り組んでおり、2006年、同コンテストに初出品し、最優秀賞の受賞もしています。「今回の方が出来上がりに自信を持っています。これからも要望がある物を作っていければ」と話しています。

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