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2022/03/1222/03/12 固い信頼 師弟の絆③

今村礼法きもの学院
今村さん(南玉垣町)と井上さん(若松北)
伝統文化を次世代に伝えたい

 スポーツ、文化などで活動する師匠と弟子に出会いや信頼構築の秘けつなどを聞く特集『師弟の絆』を連載します。3回目は次世代に和装文化を伝える活動などに取り組む今村礼法きもの学院主宰の今村慶子さん(74)=鈴鹿市南玉垣町=と、助手の井上千絵さん(48)=同市若松北=に話を聞いてみました。
 ―着付けや指導、受講を始めたきっかけは
 今村(以降今) 40歳くらいの頃、友人の付き添いで着付け教室に赴き、師匠の土田洋子先生と出会い、習い始めました。以降、着物をよく着ていたこともあり、お近所さんからの要望があり、1988年に自宅に教室を開講しました。
 井上(以降井) 義母が今村先生から指導を受けていて、勧められました。2010年、若松公民館の教室に参加しました。当時は子どもの入学式、卒業式に着物を自分で着て参列できたらいいなと始めましたが、昨年、娘の成人式の振り袖を着付けることができてうれしかったです。
 ―互いから見てどんな師弟ですか
 今 笑顔がすてきで明るい性格、長男と同い年なので、自分の娘のようです。テキストの作成や新規講座の実施など、時代に合った内容を取り入れられ、本当に助かっています。
 井 パワフルで明るい先生です。着物に関する知識が豊富で、質問には何でも答えてくださります。時々、弱気になられることもありますが、そういったときは話を聞いて微力ながら支えさせていただいています。
 ―長年師弟関係が続く理由は
 今 基本『楽しく』を信条に活動をしています。家族ぐるみのお付き合いもさせていただいていますが、お互いに良きパートナーと実感しております。井上さんの人間性の良さもあり、何でも話せられる関係ですね。必然的に出会った2人だと思います。
 井 先生のパワーに引っ張られて付いていっている面や、私が体調不良の時に、食事の差し入れを持って来てくださるなど、情の深さ、気遣いの温かさに救われているからだと思います。
 ―互いに注文を付けるとしたら
 今 互いに品性を磨き、井上さん自身のつながりを大切にし、縁を深めて、伝承の輪を広げていってほしいです。
 井 先生は亥年(いどし)で、一度決めたら行動していくところがあります。お体に無理のないように長く活動を続けていってほしいと思っています。
 ―今後の活動に期待していることは
 今 思いを託せる存在なので学んできた日本の伝統文化を、次の世代に伝えていってくれることを願ってします。
 井 先生の技術と知識をもっと皆さんに伝えていけるようにサポートしていきたいです。貴重な経験をさせていただいているので、教わったことを学校などに展開し、子どもたちに着物の魅力を知ってもらいたいです。

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