ホームニュース

2022/01/2222/01/22 素材面白く光映え

下箕田の行方さん
キャンドル作家活動10年を迎える

 鈴鹿市下箕田町の行方兵伍さん(37)は、キャンドル作家としての活動を始めて10年となりました。「中身の濃い充実した10年でした。使って良かったと感じ、生活を豊かにする力になるような作品を作り、ろうという素材の面白さを伝えていきたい」と話しています。
 デザイン関係の仕事をしていた両親の影響で、物作りが身近にあり、幼少期から絵を描いたり、粘土細工をしたりするのが好きでした。
 名古屋造形大学を卒業後の2007年、建築設計事務所に入社。完成品の模型作りに従事していました。趣味として写真撮影や造形物の制作などクリエイティブな活動をしていた09年ごろ、職場の同僚からキャンドル制作を勧められました。
 「ろうは好きな形や色にできる、形になった後、削ったり溶かしたりするなどの加工もできる。自由度の高い素材に面白さを感じました」
 建築模型はあくまでも模型。世に出る建築物は、自分の手で作ったものとは言えないとのジレンマも感じ始めていたこと、試しに作ったキャンドルが売れたことなどもあり、11年にキャンドル作家としての活動を開始することに。
 翌年、岐阜県に大学時代の同級生の木工作家と3年をめどにした共同アトリエを設立。15年、生まれ育った同所に拠点を移し、アトリエ『wax work』を立ち上げました。
 作品は火をともした時にきれいに見え、飾った時の見栄えも重視しています。原材料、添加物、色素の配合量、加熱、冷却の時間などの試作を重ねてデータ化し、これまで世に出ていない作品作りを目指しています。丸い作品『プラネット』はキャンドルに見えず、大理石を磨いた物に間違われることも。
 「熱に耐えられるなどの弱点を改善できるよう、異素材との組み合わせにチャレンジしていきたい。キャンドル以外の用途に使える物、一目で面白さ、興味を持てる作品作りに取り組んでいきたい」と話しています。
 Webサイトは『wax work 鈴鹿』で検索。

ヘッドラインへ