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2021/09/112021/09/11 顕正寺に扁額お目見え
四日市市西日野町の顕正寺の山門に、寺院名を表した扁額(へんがく)が掲げられました。揮毫(きごう)したのは市内の書道家、荒木友梅さんです。
同寺の山門は2016年、市指定有形文化財に指定。1875年、鈴鹿の神戸城から移築され、鬼瓦や軒丸瓦には神戸藩本多家の家紋が刻まれています。
市内に残る城郭建築の貴重なものとしての見物客やウオーキングイベントのコースとなることも多いのですが、寺の名称を表示するものがありませんでした。そこで、檀家たちが扁額の製作をしてはどうかと提案。
文字は昨年、県文化賞文化功労賞を受賞した荒木友梅さんに『真宗高田派椎木山顕正寺』の表記を依頼。篆刻家の稲垣節雄さんが荒木さんの文字を正確に手彫りし、金の塗料で格式高く仕上げました。約6カ月かけて、けやき材横80㌢、縦120㌢ほどの趣のある扁額が出来上がりました。
南門には小さめの『椎木山顕正寺』の額も設置されました。
刻字をした稲垣さんは「けやきは堅いので、彫刻が大変でした」と振り返ります。
同寺には山門のほか阿弥陀如来坐像、仏頭(県指定文化財)と大念仏(県指定無形民俗文化財)の貴重な彫刻、仏教行事が残されています。