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2024/12/1424/12/14 日展特選2回目の受賞 橋北地区出身の洋画家山内さん
強い責任と覚悟を決意
四日市市橋北地区出身の洋画家山内大介さん(43)が第11回日展(日本美術展覧会)洋画部門に出展した作品『プロヴァンスの道』で2度目の特選に輝きました。喜びの声や今後への活動について聞いてみました。
受賞の喜びは―
特選は2回目ですが、今回は喜びもつかの間で、強い責任とさらなる覚悟を感じました。ただ周りの方々からの祝福をいただいたり喜んでくれたり、それがとてもうれしかったです。
作品について解説してください―
数年前に取材の旅で訪れた南フランスで、偶然出合ったレ・ボー・ド・プロバンスという場所でのスケッチからタブロー(絵画作品)にしました。夏のプロバンスは日差しが強いけれど、乾燥していて爽やかな風が吹き、とても気持ちが良いです。そんな爽快感が絵に出ればと思いました。
作品はいつも完成まで一直線ではありません。今回も制作の途中、絵をつぶしてしまい、とても苦しい時がありましたが、ある時から画面に導かれるように絵の具を乗せていって、ようやく仕上がった作品です。そんな経験を重ねるなかで、改めて絵は場所や時間、人々との偶然の出会いなどの縁が巡り巡って描かせていただいているのだと感じています。
絵との出合いは―
小学生のもっと前からか、描くことや作ることに強いこだわりがありました。むしろ集中できるのが絵しかなかったように思います。
橋北中2年の時に、美術館でゴッホの生の絵を見てからは、油絵に興味を持ちました。3年の時に選択授業で先生に初めて油絵を教えてもらいました。それから、大学を志すようになり、高校ではデッサンもたくさんしました。
今後の活動について―
海外へ取材の旅に行きたいです。今はたやすくないですけれど、今しか描けないものや感じることがあると思います。
年内や来年の百貨店での個展が決まっているので、その制作にも集中します。日展と白日会という団体にも出品してますので、そこでは毎年大作を発表しています。
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山内さんの作品が展示される日展巡回展は1月22日~2月9日、愛知県美術館ギャラリーで開催されます。
写真は受賞作品と山内さん=国立新美術館で山畑俊樹さん撮影