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2021/06/26桑名から宇宙へ

水谷精機工作所 ロケットエンジン部品を製作

 桑名の町工場で作られた部品が、宇宙へと飛び立ちます。同市福島の水谷精機工作所(水谷康朗社長)の製作した部品が、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の観測ロケットに搭載される新型エンジンに採用され7月20日、鹿児島県の内之浦宇宙空間観測所から打ち上げられます。
 新型エンジンはデトネーション・エンジン・システム(DES)と呼ばれ、優れた燃焼効率とコンパクトな内燃機関の開発を可能にする次世代のシステム。今回の打ち上げはDESを使ったロケットエンジンとして、世界初の飛行実験となります。
 水谷精機工作所は、同システムを研究開発する名古屋大学工学研究室の依頼で2017年から試作品の製作に着手。リング状の銅素材に直径0・8㍉、深さ数十㍉の斜め穴を、周上に何十個も貫通させるという難加工で、途中でドリルが折れたら一からやり直し。勤続60年の橋本正夫さん(75)、同56年の南垣内通さん(71)、2人のベテラン技術者が中心となり最初の部品を完成させました。
 その後、地上での燃焼実験が重ねられ、部品も要求に応じて更新。次々に現れる難題をクリアし、技術力の高さを証明しました。
 水谷社長は「15年ほど前、ドイツ製の5軸加工機3台を導入して積み重ねた経験が生かされました。日本語の表示はなく、当初は動かすだけでも苦労したものです。道具が良くても使うのは人間。技術の蓄積が会社の宝となります。今後も新しい技術を取り入れて、社会に役立つ企業を目指したい」と話しています。
 打ち上げに関する情報は『JAXA S520―31』で検索。

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