ホームニュース

2024/04/1324/04/13 新後継者紹介桑員レガシー10

ガストロノミー美谷三谷康仁さん
料理で〝口福〟提供したい

 伝統を受け継ぎながら新たな発想を盛り込み、文化やビジネスなどの分野で尽力する人を紹介する特集『桑員レガシー』をお届けします。第10回は、桑名市江戸町の飲食店ガストロノミー美谷のオーナーシェフ三谷康仁さん(43)を紹介します。
    ◇
 後継のきっかけは―
 実家は慶応4(1868)年創業のすし店でしたが、光風中学時代は「イタリア料理のシェフ」になりたいとの夢を持っていました。海星高校卒業後、すし割烹(かっぽう)料理店、ホテル、レストランでフレンチやイタリア料理の修業をしました。4年ほどたったころ、和食をはじめ、さまざまな料理法を勉強するうち、料理のジャンルの境目に曖昧さを感じ始めました。和食の素材の深みを出す技法など、和食や、すしに始まる日本の料理法に引かれだしました。
 和食への興味とともに、実践的に経営も学びたいと継承を決意いたしました。先代の思いとしては、常日頃から継承を望んでおりましたので、28歳の時、5代目として実家の「喜美寿司」を継ぐ運びとなりました。
 やりがいや苦労している点は―
 先代までの夜遅くまでの営業から、ランチ、ディナータイムを主とする営業形態でスタートしましたので、新規顧客の開拓や昔ながらの常連さまからの厳しいご意見など、プレッシャーを感じていました。料理人だけではなく経営者としての日々は、非常に刺激的で、新しい発見や改善点などを模索することは、なかなか得られない経験で、やりがいと楽しさを感じております。
 工夫している点は―
 2020年に「喜美寿司」から「ガストロノミー美谷」に屋号改名とともに、すし専門から和食とイタリアンの創作料理の提供へ大幅に変えさせていただきました。和食の師匠の教えで「老舗とは常に変化し、挑戦し続けた結果である」という教えに感銘を受け、過去に縛られないよう、常に「変化」をし続けることを意識しております。 
 今後の目標は―
 ナンバーワンを目指すのではなく、オンリーワンを心掛け、「常に料理を楽しむ」をコンセプトに、お客さまに「口福」を感じていただけるよう、日々料理の研鑽(けんさん)を重ねて楽しんでいきたいと考えております。

ヘッドラインへ