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2023/10/1423/10/14 兼務はつらいよ①

選手兼任監督奮闘記
サッカーセレソン三重60の伊藤直司さん


 野球界に残る名言「代打、オレッ」―。選手と監督を兼任しながら長年スポーツを楽しんでいる人物の奮闘ぶりを紹介する『選手兼任監督奮闘記 兼務はつらいよ』を連載します。第1回は60歳以上のサッカー県選抜チーム、セレソン三重60の伊藤直司さん(64)=菰野町菰野=を紹介します。
 兼務にいたった経緯は―
 一昨年までは、O―60リーグ戦での優勝チームが県代表として東海予選に出場していましたが、より強化を図るため選抜チームを編成し、全国大会出場を目指すこととなり、同時に監督要請がありました。
 監督、選手としての心構えは―
 監督は当然、勝負にこだわり、選手に厳しい要求をしていますが、その中にも「楽しく」を忘れずに選手と一緒にプレーしています。選手としては、まず「けがをしない」。シニアサッカーを始めて5年目となり、当初は情けないほどに故障ばかりしていましたが、今はけがをしないよう、基礎体力づくりや体のケアに余念がないです。
 兼務の面白さやつらさは―
 試合中も選手交代など考えながらプレーしなければならないため、正直兼務は面白くないです。唯一良いところはメンバーを決める決定権は監督にあるので、自分はいつも試合に出場できます(笑)。兼務でも専任でもチームが勝てなかったときはいつもつらいです。あの時「こうすれば、ああすればよかった」など考えてしまい数日は後悔ばかりです。ただ切り替えも早いので1週間もすれば悔しさを忘れて楽しくサッカーと向き合っています。
 今後の目標は―
 兼務として3年目の来年こそは「全国大会出場」を成し遂げたいこれに尽きます。個人としては70歳を過ぎても現役を続け、次はO―70のチームで全国大会を目指したいです。
    ◇
 いとうなおじ サッカー元日本代表。四日市中央工業から本田技研工業浜松製作所サッカー部、PJMフューチャーズ(Jリーグサガン鳥栖の前身)などで活躍し、ロサンゼルス五輪予選などの日本代表に選出。1996年~2017年まで四日市大学監督、21年からセレソン三重の選手兼任監督に就任。

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