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2020/10/2420/10/24 5連覇へ布石上々

白子本町出身
囲碁棋士伊田八段
中部№1決める王冠戦

 鈴鹿市白子本町出身の囲碁棋士伊田篤史八段(26)が、11月開催予定の中部地区ナンバー1棋士を決める王冠戦(日本棋院中部総本部、中日新聞社共催)の5連覇に挑みます。対局への意気込み、囲碁を始めたきっかけなどを聞いてみました。
 ―2016年の初制覇から4連覇までを振り返ってください
 初めて挑戦者になった時は、それまでなかなか挑戦に縁がなかったので、チャンスをものにしたい思いがありました。その時対局したのは中部の第一人者で、12回王冠戦を制した羽根直樹(九段)先生でした。「そろそろ世代交代をしなければ」という思いもあり、その碁が一番印象に残っています。
 ―タイトルを保持する中で感じる自身の成長は
 なかなか自分の成長を感じるのは難しいですが、保持する上で「王冠の名に恥じない碁を打たないと」という思いもあり、その意味ではプラスで普段碁に向かえていると思います。
 ―5連覇がかかる対局への意気込みは
 今までの4局とも違う先生と打ててますし、今回、誰が来ても王冠戦の挑戦手合いでは、初めての顔合わせになるので、そういった意味では今回も楽しみにしています。5連覇に関しては4連覇が自分には出来過ぎなので、あまり意識せず誰が来ても強敵ですが、平常心で臨みたいと思います。
 ―囲碁を始めた時期や棋士を目指そうとしたきっかけは
 囲碁を始めたきっかけは白子小3年の時に、TVアニメ『ヒカルの碁』が放映されていて、それを見て始めたのと同時に、棋士になりたいと思いました。
 ―16年、鈴鹿と・き・め・きカルチャー大使に選ばれましたが
 昨年、図書館でのイベントに参加させていただきました。地元の皆さんと触れ合えて良かったです。また呼んでもらえるように対局で結果を出していきたいです。
 ―今後の目標は
 王冠戦は羽根先生や山城宏(九段)先生の記録に追い付けるよう頑張りたいと思います。いずれタイトル戦も持ち回りで県内開催もあると思うので、その際に保持者として対局に臨めたらと思います。国内外を問わず、世界戦でも結果を出せるように今後も精進していきたいです。
    ◇
 王冠戦は中部総本部所属の棋士が予選、トーナメントで争いタイトル保持者と一番勝負で優勝者を決める大会です。
 伊田篤史八段 09年、入段(プロ入り)。15年、NHK杯優勝、20歳11カ月での獲得は同杯史上最年少記録。同年、七大タイトルの十段位獲得。入段から獲得まで6年0カ月で年数最短記録を更新。

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