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2023/08/1223/08/12 新後継者紹介桑員レガシー④
WaNamiの和波雅也さん
伝統品と飲食で地域活性化を
伝統を受け継ぎながら新たな発想を盛り込み、文化やビジネスなどの分野で尽力する人を紹介する特集『桑員レガシー』をお届けします。第4回は桑名市東方のガス器具販売などの合同会社WaNamiの和波雅也さん(40)を紹介します。
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後継のきっかけは―
1946年に義祖父が創業した鋳物コンロのメーカー伊藤産業は、桑名市と福岡県に拠点を持つ親族経営の会社でした。鋳物の製造を桑名で任されていた義父が2008年に急逝後、妻の親族から強く頼まれて引き継ぐことにしました。
義父は長女である私の妻に「継いでほしい」と言ったことはありませんでしたが、体調が悪くなってきた頃、私に何度も「やってみないか?」と。食品工場で責任のある仕事をしていたことと、事業の上向きが現状から想定できなかったことで妻から反対されていました。ただ創業家の初孫である妻は、自分が伊藤産業の歴史を閉じてしまうことに悔しさがあったようで、私はその思いに共感したのです。
やりがいや工夫している点は―
16年に伊藤産業から離れ、ガス器具の卸売業だけを引き継いだWaNamiを設立し、翌年、事務所の一角で販売店「和なGONOMI―和波屋―」を始めました。
自社製品の鋳物コンロ、伝統品の羽釜を使って惣菜を作り、テイクアウトできる場所、桑名の地域ブランドとして当時立ち上げられた「くわな鋳物」の展示販売する場所として運営しています。「ガス器具のことは和波にお願いしたい」「和波の手づくり惣菜なら欲しい」というお客さまからの声に励まされています。
今後の目標は―
飲食店が極端に少ない駅西地区にテイクアウト専門店を集め食を提供する一方、出店者にとっては駅に近い場所が自店の宣伝につながる、双方WinWinの状態をつくり続けたいです。
戦後の桑名駅前マーケットから始まった商売ですから、今度は桑名駅西の区画事業で一旦壊され、新たに生まれ変わる地域に少しでもお役に立ちたいと思っています。『くわな鋳物』の継承地としてあり続けること、和波屋が地域を明るく活気のある住みやすい街になるための一助となるよう、熱い思いとともに運営していきたいです。